LOVERS♥HOLICK~年下ワンコと恋をして
「あの日って?」

「柊さんの誕生日。」

たぶ彼女は、そのことについて問い詰めたりなじったりしなかったんだろう。

僕ことでアイツに攻められたとき初めて言いたくて、

聞きたくてたまらなかったことを口にした。

そんな感じだった。

でも、弁解を聞く前に自分で話を終わりにしてしまった。

そのことを聞く勇気と、

耐えられないであろう事実に耳を塞ぎたかったのだと思う。

それを証拠に、ぼくが言った言葉を聞いた瞬間、顔色が変わった。


「いつ?」


「え?」


「いつここを出たの?あいつ!」


「え~と1時間半くらい前です。」

「彗。私行ってきていい?」


「僕が、いいっていうと思います?」


「言ってほしい。


 戻ってくる。


 待っててくれる?」
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