LOVERS♥HOLICK~年下ワンコと恋をして


ふふ

「何笑ってるんですか? 思い出し笑いですか?」

「あ、いや、ごめん。」


仕事の相棒、天名 咲(あまな さき)

相棒というより部下なのだが、

生意気で、歯に衣着せず、言いたいことを言うので、

トラブルメーカーだった彼女を

営業一課から押し付けられた。


しかし優秀でありよく気がつく、そのせいで、

男の上司とはやりあうことが多いらしいが、

同性の私としては、かえって扱い易い。


今や、私の片腕野ポジションについてもらっている。


女のくせに役職についているとやっかまれている私

彼女のような存在はありがたいのだ。




「今日は、ここまでで、予定の店舗終了です。」


咲はチェックしたデータを、本社に送信しながら、

そう言って支持を仰いできた。


「そうね、じゃあランチして本社に戻ろうか?」


「係長、申し訳ないけど、寄りたいところがあるんで、

 1時までに戻るんで、別口でお願いします?」


「あ、うん。そうか了解。」


「では。」

まあ。今時のドライな付き合いだ。

背筋をすっと伸ばしヒールを鳴らして、

ショッピングセンターの通路を大股であっという間に去っていった。


「気持ちいいくらいにオンとオフを分けてるわね。

 まあ、この場合奢らなくちゃって思ってたから助かるけど…」


店舗の店長に、挨拶を済ませ、

私も本社に向かって歩き出した。















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