LOVERS♥HOLICK~年下ワンコと恋をして
 目が覚めたとき、もう胃だか、心臓だか、なんやら、

良く分からないけど、

もう悲鳴を上げるくらいキリキリ痛かった。


無理矢理電話させてまで、取り付けた約束の日。


余裕ぶっては見せたけど、

緊張感は半端ない。


ローカル線の比較的有名な温泉地の名前の駅に降り立った。

大きく深呼吸すると、

酸素が何処か余分な場所を廻って、

ゲホゲホとむせた。


涙目になっている僕の背中を、

柊はそっとさする。


「大丈夫?」


柊が不安になってる分、

自分がしっかりしなくちゃいけないのに、

自分が落ち着かなくちゃいけないのに、

カッコつけても、やっぱり駄目駄目な部分は隠せない。

「ごめん。」

とにかく謝ってしまう僕に、

首を振りながらそっと手を繋ぐ柊の可愛さに、

奮起する。





さあ、決戦はこれからだ。









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