LOVERS♥HOLICK~年下ワンコと恋をして
とはいえ、

バックの中に入っているものは、

更に重さを増し、

帰る足も重くなる。

でも、今日彗に会うことは無いのだから、

取りあえず不安は先送りにする。


明日、回る予定の店舗に急遽今日回る事になった私は、

早めに社を出て、

電車で、駅ビルにあるショップに向かった。


懐かしい。

まだ、入社したての頃、初めて私の担当になった店のひとつだ。

失敗もいっぱいしたし、店頭にヘルプに入る事もあった。

今は、全店舗でやっているコーヒーサービスも此処の店が最初だった。

駅前の立地のいい場所の割に素通りされてしまう店舗で、

足を止めて貰う苦肉の策だった。

オリジナルブレンドの良さをアピールすれば絶対売り上げが上がると、

私が、強く推して始めた。

その割に売り上げが悪いと上司にずいぶん嫌味を言われたっけ。

徐々に売り上げも上がり、店舗数も増やすきっかけにもなった。

苦労もしたけど、

この店舗のおかげで私は、若くして係長という役職に着けた。

今度、この店舗は、駅の老朽化により駅ビルも改築されることになり、

閉店が決定されたのだ。










< 169 / 272 >

この作品をシェア

pagetop