LOVERS♥HOLICK~年下ワンコと恋をして
SIDE彗


業兄に携帯を借りて

柊に連絡を取ろうと試みるも、

電波の届かないところにいるらしく、

連絡が取れない。

まさか?着信拒否なのか?

会社にも連絡してみたが昨日から休暇を取っているらしい。

あんなに仕事命の柊が、

休暇を取っているなんて、どうゆうことだ???

「どうした?連絡付いたか?」

「あ~。ありがとこれ。」

携帯を返しながら、

ため息をついた。


ぶふっ

業兄はおかしくてしょうがないといった風に、

吹き出した。

じろりと睨んでやると、

少したじろぎながら、

「ごめん、お前ホント柊ちゃんが好きなんだな、

 サプライズにしようかと思ってたんだけど、

 ちょっと、かわいそうだから、

 言っちゃうよ。

 彼女、今こっちに向かってるから。」


「彼女って柊が?」

「うん。碧に連れてきてもらってる。

 たぶん夕方にはつくだろうって連絡が来てるから、

 そろそろじゃないかな…っておいっ」


柊が来る!会える!

俺は中庭を突っ切り門の方へ走りだした。

「彗っ、ヘリポート!」

兄貴の方を振り返り、

指さす方に向かって全速力で走った。

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