LOVERS♥HOLICK~年下ワンコと恋をして
宴会場を先に抜け出した私は

店の外に出て、気温差に驚いた。


クリスマスも過ぎ、

忘年会真っ盛り、

店の前で話し込んだりタクシー拾ったり、

暮れの夜の風景をぼんやり見ていた。

まだ新人の彼は、

簡単には抜け出せないかもしれない。

ふふ

待つ女はどこまでも待つ運命なのかしら…


待たせられるのは慣れっこだ

吐き出す白い息を眺めながら


昨日待ち合わせに来なかったアイツのことを思い出した。


一言の弁解すらなかった。


「もうダメかもしれないな。」


そう呟いたとき、


ファサ…



「寒い中お待たせしちゃって済みません。」


甘い笑顔で笑いかけながら自分のコートを

私の肩にかけた。



彼の自然な行為にどきりとした。


彼の笑顔と暖かなコートのぬくもりが


私の心の隙間にするりと入り込んできたんだ。


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