LOVERS♥HOLICK~年下ワンコと恋をして
「ペットだなんて。

 恋人です。

 結婚の約束もしてるんです。」

「結婚??」

カチャリとカップをガラステーブルに置くと、

額に両手を当てため息をついた。


「そう、

 そういうことなの、

 お互いフリーより相手がいるほうがスリルがあるとか

 そんなふうに思ってのことなのね。」


「は?」


「あなたたちはいいでしょう。

 そうやって人の心を踏みつけていれば、

 自分たちは痛むこともないのでしょうから

 けれど、

 踏みつけられた人間の気持ちは考えたことはあるのかしら。」

一気に言い切ると、

私をじろりと睨みつけた。

要するに私と陽向が恋人同士だって誤解してるのよね

どこから切り込んでいったらいいんだろう

彼女の思い込みが強すぎて怖い。

 
< 94 / 272 >

この作品をシェア

pagetop