大丈夫。~私とあなたをつないでくれた一通の手紙~























辺りを見回しても


私の周りには誰も居ない。









「ど、どこ!?」



「こーこ。」









ふっ、と顔を上げると、木の上に男子が。


「ふふっ」と小さく笑う彼がこちらを見ていた。



だ、誰…?













って!?



「か、勝手に人のテストを見ないでください!!」






















「よっ」と身軽な体で木から飛び降りた。



す、すごっ。



あんな高いところから…。









「ふーん」


私の手に握られていたテストをすっと奪った。








「って、ちょっ…!ひ、人の話聞いていました!?」










私の声なんか耳に入っているのやら。



私のテストを一枚一枚じーっとみている。



奪い返そうとも思ったが、どーもこーもできず。







「んー…おしいね」



「へ?」







< 6 / 49 >

この作品をシェア

pagetop