君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
「あら、そんなの答えは簡単よ」

「え?」

笑顔を向ける橘さん。

「勿論私も切れて家を出てくるわ」

「橘さん…」

「そんなの当たり前でしょ?櫻田さんがそこまで言っても信じてくれないんじゃどうしようもないじゃない。話し合うだけ無駄だわ。出てきて正解よ」

「亜希子、少しは東野の気持ちも考えてやれよ」

「藤原さん!」

私達の話をずっと聞いていたのか寝室から出てくると、橘さんの隣に座る。

「悪いけど聞かせてもらった。…確かに櫻田の気持ちも分かるけど、東野の気持ちも分かってやってくれ。あいつはあいつなりに櫻田を大切に思っているからこそそんなことを言ったんだろ?」

「それはそうかもしれないですけど…」

だからって仕事を辞めるほどの問題なの?

「ちょっと剛さん、なに言ってるのよ。別に副社長なんて関係ないじゃない。櫻田さんにその気がなければなんの問題もないでしょ?第一そんな子供みたいな嫉妬で仕事を辞めろだなんて、東野さんって大人のくせに高校生みたいじゃない」

「そうゆうもんだろ?男はいつまでたってもガキなんだよ。裏を返せばそれだけ櫻田のことが好きだってことだろ?」

「好きなら堂々としていればいいじゃない!昔の女がどうだったか知らないけど、女々しすぎよ」

「あの!…そんな私達の問題で二人まで喧嘩しないで」

申し訳なく思っちゃうじゃない。二人まで巻き込んでしまったら。

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