君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
そんな私の気持ちが二人に伝わったのか、口々に「ごめん」と呟く。

「少しさ、冷静になって考えてみろよ。そうすれば見えてくるものもあるだろうし。うちならいつまでもいていいからさ」

「え…でもそんなわけには…」

「なに言ってるのよ。第一明日帰ったって気まずくて喧嘩するだけでしょ?…本当いつまでも気にせずいてくれていいから、少し離れて考えてみたら?…一緒にいたって平行線のままなんでしょ?」

「…うん」

きっと一晩冷静に考えたって答えなんて出ないよ。そんな簡単な問題じゃないってことくらい自分でも分かっている。

「…本当にいいの?居させてもらっても」

「当たり前よ。答えが出るまで好きなだけいてちょうだい」

橘さん…。

「…ありがとう」

自分がピンチの時、こんな風に言ってくれる人達が近くにいるってなんて心強いんだろう。
本当にありがとう…。

ーーーーーーー

ーーー

「…櫻田さん、もう寝た?」

「ううん、起きてるよ?」

夜中の二時過ぎ。布団に入ったものの、なかなか寝付けずにいた。だけどそれは橘さんもそうだったようで、そっと声を掛けてきた。

「なんか不思議な感じね、こうやって同じ部屋で一緒に寝るのは」

「本当だね」

昔、まだこんなに仲良しじゃなかった頃は社内旅行で一緒の部屋で眠っていたけど。
でも打ち解けてからは初めてだ。私は会社辞めちゃったし、この間は光太君と橘さんに寝室を使ってもらったから一緒には寝なかったし。
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