君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
「うぅ...。頭痛いし、気持ち悪い」


「全く。いい歳した女がそんなになるまで飲むんじゃありません!」


そう言って私の目の前に薬と水を勢いよく置くお母さん。


「分かってるけど、楽しくてつい...」


「なぁ~にがつい、よ。大丈夫なの?今日帰るんでしょ?」


「うん、夕方の特急で帰る予定」


お母さんが持ってきてくれた薬を飲む。


「たまに帰ってきた娘は二日酔いなんて悲しいわね、お父さん」


「...ん?」


同じリビングにいたけどずっと新聞を読んでいたお父さんには、私達の会話なんて耳に入っていなかった様子。

新聞から一度顔を見せるものの、また新聞を読み出した。


「ねーねー。お昼はどこかで一緒に食べようよ。たまにはご馳走させて」


「あら。二日酔いなのにご飯なんて食べられるの?」


「だっ、大丈夫よ!それにたまにしか一緒に食べられないし」


地元に帰ってきた時くらい、少しだけど親孝行したい。


「それじゃお父さん。お昼は久し振りに三人で出掛けましょうか」


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「美味しいー」


あれから三人で来たのは昔よく来ていた近所の定食屋さん。


「ここの味って本当昔から変わらないよね」


「そうね」


店内を見回すと少しだけ古くなった感じがするけど、昔と変わらない店内の内装に懐かしさを感じる。


「...仕事はどうなんだ?」


「えっ!?...じゅ、順調だよ?やっと仕事の感覚取り戻してきたところだし!」


危ない。うまく誤魔化せたかしら。急にお父さんに聞かれたものだからドキッとしてしまった。

...いくら両親と言えど言えないわよね。会社でやらかしてただ今自宅謹慎中なんです。なんて。


「そうか。...それで、その、どうなんだ?」


「え?だから仕事は順調だよ?」


「いや、違くて...」


わざとらしく咳払いするお父さんの隣でお母さんは笑い出した。


「菜々子気付いてあげなさいよ。お父さんはね、その後その指輪の彼とはどうなの?って聞きたいのよ」

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