君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
だけど慌てているのは私だけ。


「大丈夫。誰も見ていないよ。万が一見られてても暗くて顔までは見えないだろ」


「そっ、そうかもしれないですけど、でもっ...!」


「もう黙って。...菜々子とキスしたくてたまらないんだから」


「...ッ!」


そんなこと言われたらもうそれ以上何も言えなくなっちゃうじゃない。


「会いたかった...」


そう呟きながら落とされるキス。

一瞬で唇は離れ、至近距離で見つめられる。


「菜々子は?...俺に会いたくなかった?」


「...ずるい、です」


そんな聞き方するなんて。

会いたかったに決まってるじゃないですか。


答える代わりに、自分からそっと圭吾さんの唇にキスを落とす。


「圭吾さん...大好きです」


誰よりも。


「...俺もだよ」


甘い声と同時に何度も触れる唇。

離されてまた触れて。

角度を変えてキス。


その甘いキスに会社だと言うことを忘れさせられてしまう。


与えられる甘いぬくもりにずっと触れていたくて堪らなかった。


ただずっと圭吾さんとのキスに溺れてしまっていた。

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