一途な彼女と意地悪な彼
「じゃあね。裕」
あたしは、教室から一目散に出て走ってはいけない廊下を走って家まで帰った。
家の近くのところまで走ったけど、
さすがに疲れた。
どーしてあたしってそこまで嫌われてんだろ。
歩きながら考える。
「…っ…待てって」
「……っ!え?」
突然後ろから声がして、振り返った。
「……何でいるの。」
「何でって……。お前が走ってくからだろ」
「はぁ?……あたしは、あんたとは帰らないって言ったじゃん」