一途な彼女と意地悪な彼
「次の人~!どうぞっ」
次は、俺らの番だ。
「さ、いっ、いこぅ!」
やっぱり、怖いんじゃ?
でも、だったらどうしてこんなところに……。
なかに入ってみると、以外にもリアルな感じがする。
真っ暗で何も見えないけど、あちこちに人の気配が。
隣で椿は、俺の袖を持って、ひそかに震えてるし。
無意識でやってるのか、わざとやっているのか、どちらか分からないけど、これは結構いい。
「っきゃぁぁぁ!!」
「……っ!///」
ちょ、それは……やばいんじゃ?
後ろから肩に手をそっと置かれて、怖いのはいいんだけど、そのあとだ。
俺に抱きついてくる椿。
本当にこれを計算でやっているなら、たちが悪い。