一途な彼女と意地悪な彼
「……つ、椿」
「…………っ…何?」
「もう少し離れてくれない?」
「………やだ」
「胸当たってるけど…………」
こうやって言えば、離れてくれるはず………。
さすがに、こんなところで煽られると、椿を襲ってしまいそうで怖い。
「……………」
「………………え?椿?」
「…………別にいいよ。そのくらい」
え、え、え………。
何々、どうなってんの?
椿ってそんなこと言う子だったっけ?
いやいや、言わないよな?
あいにく、部屋は真っ暗で、椿の様子が分からない。
でも、やっぱりこのままだと俺がやばいんだよ。