一途な彼女と意地悪な彼
「椿ちゃん。どうした?考え事?」
「えっ?あ、ごめんなさい。ちょっと」
だめだめ。
今は先輩といるのに祐介のことばかり……。
はぁ。
「いつもありがとうございます……。いいんですか?」
「当たり前だよ。女の子だけとか危ないからね」
いつも家まで送ってくれるんだけど、悪いよね、やっぱり。
「ありがとうございました。じゃ…」
「ねぇ、敬語やめようよ。彼女なんだから」
「あ、うん。じゃあね。」
緊張するな。