同期が急に変わったら…。
将生…。



熱くて深いキスに

力が抜けていく。





『はぁっ。』



唇が離れた隙に息をする。





身体が熱くて、

胸がギューっと苦しくて、

私も自分から

将生の首に手をまわして抱きついた。




『ふっ。
やっときたか。

待ってたよ、いずみ。』





お互いに抱き合う腕に力が加わる。

強く抱きしめてくれる。





また、キスしてくれる。

キスが終わらない。





将生への想いが現れてくる。

そっとして蓋をしておいた、

将生への気持ちが溢れてくる。








そうだよ。

私、将生の事好きだったんだよ。

でも、

友達としてでも、

本当に平気だったんだよ。

だって、

彼女より、ずっと一緒にいれたじゃん。

友達として、

特別に思ってくれてたでしょ?









『いずみ。』

『ん?』

『もうやべえ。』

『……。』






もしかして。

もしかする?






ベッドに優しく倒された。





『将生?女に不自由してないんじゃ
なかったの?』


『は?あ〜、まあ、あれは嘘。
ああでも言わないと、
俺がヤバかった。
俺がどんだけ我慢してたと
思ってんだよ、ったく。』




そう、不機嫌に言って、

私の上に覆いかぶさってきた。





ベットで将生のキスの嵐。




深い深いキスに溺れそうだ。

将生の背中に手を回した。




そして……。





将生の思いが伝わるほどの、

優しいキスをしながら。





将生とひとつになった。




8年の友達関係から、

恋愛関係に変わって。








将生は、優しく触れてくれた。

最後まで、優しかった。





『いいか?』

と聞かれて、

『お願い…。』

と答えた。




何度も『いずみ、いずみ』

と私の名前を

愛おしそうに呼んでくれた。




一緒に絶頂を味わって

キツくキツく抱きあった。





今、何も身につけてない状態で、

まだ抱きしめてくれている。







『いずみ、すきだよ。』





……。

初めて聞いた将生からの『愛の言葉。』



『好き』という、気持ち。




何年も同期の友達として、

話はしてきたけど。





こんなに心に染みる?

全身が熱くなるみたいに

ジュワジュワと嬉しさが込み上げる。








『私も。』

『私も何?』

『……。』




自分の気持ちを閉じ込める事が

もう癖になっていて、

すぐに将生への思いを

口に出せなかった。




『まあ、いいか。
お前、手のかかる女。』






で、また熱〜いキスが降ってきた。

あ〜、もうまいってる。

将生のキス、ずっとしててほしい。

将生、キスが上手いんだ。




『マジで、やべえな。
俺、明日会社行きたくねぇ。』


『……。課長、不謹慎ですよ。』


『ふっ。いずみ、可愛いな。』


『はいはい。』


『ククッ。寝るか。』


『うん。』





将生の優しい腕の中で。

朝まで抱き合って、眠った。
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