代償

上時、帰宅。

翌朝5時。
お風呂を沸かし、コーヒーの準備もした。

さぁて。
勉強するか!
半月前に買ってきたドリル。
半分以上解いて、まだまだある。
教科は数学、理科、現社、現文、古典とかいろいろ。
冬休みの真っ只中、少しは勉強しないと。
休み明けは学校に行くから。
遅れたら大変。

………わーお。
盛大に分からない。
………上時に聞く?
成績オール5で首席でしょ?
………いいよね?


「文香」
………!
………上時?
帰って来てた。
気付かなかった………。
「何だ。勉強か?」
頷く。
ドリルを覗いて、
「………なるほど。この問題で悩んでんのか」
頷く。
よく分かったね。
「ほれ、ペン貸せ」
左手を出され、ペンの置く。
………左利き?
「………あぁ、そうか」
そして、何の迷いなくペンを走らせてる!!
何で!?
「………いい問題だな。お前にはハードルが高いだろうが」
………そうですね!
「教えてほしきゃ教えてやるよ」

………家庭教師!?
ぎゃぁぁぁぁぁッ!!

な、わけないよ。
「30分後にコーヒー、淹れとけ」
………はぁい。
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