代償
そして。
「ね!ね!1回だけだからぁ~!」
ねだる。
「もぅー。文ちゃんいい?」
うん。
いいよ。
ユーホーキャッチャーなんて、久しぶりだし。
見てみたい。

ゲーセンでは、
「わあー☆文ちゃんっ凜子っ!!」
………子供だ。
………これが、前橋組の2番目?
喧嘩ができるの?
………上時、嘘言ってない?
「ごめんね。キャーラ、本当に子供だから。もう」
可愛いじゃないですか。
「前橋組の2番目とは、到底思えないでしょ?でも、喧嘩になると、人が変わるのよ」
へぇ。
なるほど。
「これやっていい!?やぁっていぃーい!?」
………だだっ子?
「1回だけだからね?」
「やぁったーぁ!!」
………これは、親子だよ。
恋人じゃなくて。



「楽しかったぁー♪」
………結局、何度もユーホーキャッチャーを続け。
キャーラの手にはたくさんのぬいぐるみ。
凜子さんも私ももってる。
………ユーホーキャッチャーのプロだよ。
キャーラは。
「また行こうね!文ちゃんっ凜子っ!」
「遠慮する。疲れた」
「ええ!?何でぇー!!」
「ガキかテメェ!!」
………凜子さん。
怖いです。
「文ちゃん楽しかった?」
一応、頷く。
「よかったぁ~!」
元気だね。



「前橋組って、バカばっかなんだな!」
笑い声が混ざった声が聞こえた。
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