代償

朝食は食べましょう。

昨日の夜、作りおきしたご飯。
今は午前7時。
学校まではまだ時間がある。
そして、
「ただいま」
上時、帰宅。
だから、どんな仕事してるの?
朝帰りで。
ホストかい?
なーわーけーない!
「ほう。玉子焼きかい」
悪い?
だって、具材が切れかかってるし。
消費期限もあるし。
「まぁ、いい。いただきます」
………この総長。
いちいち礼儀正しくて。
「………うん。旨い」
微笑むな。
惚れるだろう!!
そんな顔して!
朝食は毎日食べるし!
「何の味だ?塩かダシか………」
………醤油だよ。
「………醤油か」
伝わった!
わあー、伝わったよ、総長に。
「それはさておき、」
え?
「味噌汁、味噌変えたか?」
え?
あ、うん。
だって、切れたし。
同じの買い置きも無かったから、別の使ったけど。
………まさか。

「………俺は味噌、醤油はいつものじゃないと食わないぞ」
食ってンじゃん!!
何を言う!!
「………今はいいから。次から、前のに戻せ」
はぁい。
りょーかい、上時総長。

「………不味い」
不満を言いつつ、上時は全て食べた。
………いい人だね。
「材料費、置いとく。キャーラと行ってこい」
あいよ、上時総長。
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