僕ヲ愛シテ

過去

「さっきの人…先輩と出会ったのは高1の時です。

両親を亡くして、親戚に引き取られて、こっちの男子校に入学した僕に、仲良くなったクラスの人が紹介してくれたのが2コ上の先輩でした。

地元が同じ北海道で、一気にいろんな不安が無くなって、お互い両親がいない同士で、気心の知れた存在になって、先輩の卒業後、僕が高2の時に付き合いだしたんです。


僕はゲイって訳でもなかったんですけど、付き合ってもいいかなって感じで。

高校時代は本当に優しい先輩だったんです。
大学に入ってから、なんでか男女からモテる僕に嫉妬?みたいなものを始めて。

それで、他の学生や講師と話す度に暴力を…。


今、僕は先輩と一緒に暮らしてて、大学の入学の時もいろいろと面倒見てもらってて…。

今日は、同じクラスの女の子と話しているところを、写真を撮られていたみたいで。

その写真を撮った人が…、高校…時代からの親友で…大学も、一緒で…先輩を紹介してくれたのも、その…人、だったん、です。それで、写真でバレて、今日は、いつもより、その…暴力、が…酷くて…」


最後は、自然と涙が出ていた。


「それで、逃げ出して来たんだね?」
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