掌編小説集

*156.幾つものボーダーラインを越えて

選べない

大切な家族と家族を恨んでいる貴方と

そのどちらかをなんて



そう言って
自らに凶器を向けた貴女を抱き締め
優しくそして強く語りかける



証明しますよ

過去の憎しみよりも
貴女への愛情が勝っていることを

これからずっと
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