隣のクラスの猫系男子





前と同じように手を洗い、キッチンに行って飼ってきた食材を袋から出す。



ふとリビングの方を見ると、杉宮くんとルナが遊んでいた。



会って数回なのに、じゃれ合えるくらい仲良くなっている。



私は、早速お昼ごはんの準備に取り掛かる。



まぁ、麺をゆでて野菜切ったり、錦糸玉子作ったりするだけなんだが……



あっという間にでき、杉宮くんに冷やし中華を出し、ルナには入れ替えた水をあげる。



「どうぞ」



「いただきます」



手を合わせながらそう言って、頬が膨らむほど口いっぱいにほうばる杉宮くん。



「んー、うまい」



「夏だなー」とか「やっぱり夏は冷やし中華だねー」とか話しながら食べたのだが、杉宮くんは2玉もあった冷やし中華をぺろりとたいらげてしまった。



「ご馳走様でした」



「…はい。早いね」



思わず驚いてしまった。



「美味かったから」



「そんな手間かかってるわけじゃないけど」



あえて言うなら、卵を薄く焼いて細く切るくらいかな……



「まぁ、でも作ってくれただけでも…ありがたい」



「いやいや」



私も食べ終わり、「ごちそうさま」と心のなかで呟いて、杉宮くんのと合わせて食器を流しに持っていく。



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