一日一句
2012・1月1日~
初日の出
雲の中より
垣間見せ


2012.01.01


主婦の夢
一度はしたい
寝正月


2012.01.02


例年と
御節の数は
違えども


2012.01.03


年始物
残りし箱も
そのままに


2012.01.04


寝坊せず
仕事初めに
送り出し


2012.01.05


去年今年
思い巡らし
お八つ時


2012.01.06


砕け散る
硝子の如し
霜柱


2012.01.07


桜餅
柏と共に
売られをり


2012.01.08


鳥渡る
そばに大樹の
影揺れる


2012.01.09


隙間風
寒い寒いと
夫の言う


2012.01.10


久方に
夫と買い物
空っ風


2012.01.11


試みる
初重ね履き
心地よし


2012.01.12


人生に
喩えてみたり
枯れ葉舟


2012.01.13


お年玉
クイズへ応募
今済ませ


2012.01.14


肌寒き
朝を迎える
徹夜あけ


2012.01.15


オデン種
玉子を加え
仕舞いとす


2012.01.16


前携帯
凍り又借り
携帯に


2012.01.17


熱燗の
肴裾分け
ゆずり箸


2012.01.18


記憶外
ボアのスリッパ
何故にあり


2012.01.19


雪積もる
医院へ夫は
出かけをり


2012.01.20


跡形も
なき庭先に
氷雨降る


2012.01.21


夫の手で
干し大根は
吊されて


2012.01.22


湯湯婆に
乗せた足先
譲り合い


2012.01.23


昨夜降る
雪の名残の
少なさに


2012.01.24


残雪や
子等の歓声
見え隠れ


2012.01.25


霜の朝
狭庭の畑に
触れてみる


2012.01.26


晴れの日も
曇りもありて
寒最中


2012.01.27


暖房を
切って又入れ
日の過ぐる


2012.01.28


風通る
水仙の咲く
道なりに


2012.01.29


初体験
朝風呂タオル
凍りつき


2012.02.30


裸木に
何時の季節の
忘れ物


2012.01.31




吟行の
長瀞回顧
今朝の春


2012.02.01


ETか
子犬に化けて
雪達磨


2012.02.02


夕食の
おかず悩まぬ
節分日


2012.02.03


立春と
聞けば気持ちは
遠い空


2012.02.04


前向きに
歩めばこその
春隣り


2012.02.05


雲流る
枯れ木の小鳥
俯瞰して


2012.02.06


実千両
小さく雨に
光りをり


2012.02.07


寒風の
中でただ待つ
愛し人


2012.02.08


水ぬるむ
夫はゴルフの
準備中


2012.02.09


その先へ
向かひ感じる
春兆し


2012.02.10


伐り枝に
小さき春の
使者もあり


2012.02.11


指先へ
防御忘れて
静電気


2012.02.12


今日だけは
バレンタインデー
イブと呼び


2012.02.13


手作りの
バレンタインは
遠くなり


2012.02.14


洗車後の
雨は執拗
涅槃の日


2012.02.15


メール読み
急ぎ駆けつけ
極寒日


2012.02.16


霜の道
ペダルを漕いで
始発駅


2012.02.17


又起こす
家族の反応
寒い顔


2012.02.18


朝風呂の
後の重ね着
又重ね


2012.02.19


道凍る
まだ又次季は
遠のいて


2012.02.20


種芋を
植うる土掘り
夫は行き


2012.02.21


今朝の春
土産の飴を
一つずつ


2012.02.22


バスタオル
此処だけ春を
よんでみる


2012.02.23


年度末
工事の箇所は
家の横


2012.02.24


少しずつ
動き始めて
冬仕舞ふ


2012.02.25


明日からは
三寒戻り
晴れ嬉し


2012.02.26


初午や
土日に既に
終了し


2012.02.27


飛行機雲
明日は雪だと
誰か言ふ


2012.02.28


旧暦は
事始めなり
吾もまた


2012.02.29


< 3 / 8 >

この作品をシェア

pagetop