煙草とキス






東京に居ると思うと

なぜか落ち着く自分がいた。









「え……。今?」


「時間があるなら、ぜひ」





電話の相手に聞こえないように、小さなため息をつく。



ふと電光掲示板を見上げると
まだお昼過ぎだった。






「どうしても渡したいものがあって…。3時からまたライブ入っちゃうから」



「……そっか…」




肩に掛けたボストンバッグがずるりと落ちそうになって、あたしはケータイから耳を離した。



危うく電話を切るところだった。







「じゃあ……今から行く」





そう言うと、電話の相手は「ありがと」と嬉しそうに言った。





「それじゃ」



電話を切ったあと

あたしは深いため息をついた。






やっぱりダメだ……




美季ちゃんが、結と何故か重なる。


声を聞くだけで息苦しかった。






< 280 / 280 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:7

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

bitterlips
千乃/著

総文字数/7,255

その他18ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
┌       ┐   bitterlips   └       ┘ 『痛烈なキス』『激しいキス』 意訳すれば、そうなる。 激しいキスの後は 熱が消えない 激しいキスは、忘れられない─── __ ■□■□■□■□■□■□■ □煙草とキス:SiDE STORY□ □オムニバスショート小説□ ■□■□■□■□■□■□■ \ALL FiCTiON/
柚時雨
千乃/著

総文字数/15,455

恋愛(その他)40ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
雨が大好きな君 柚が大好きな君 傘が大好きな君 俺は、秋の終わりに恋をした [>短編です

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop