優しい君に恋をして【完】
「私?私の好きな人かぁ......
好きかどうか、まだよくわかんないんだけど......」
私は、電車の彼のことを先生に全部話した。
どんなことがあったのかも、
どんな人なのかも。
「すごい優しくてね。
笑うとかっこいい顔が、急にかわいくなるんだ」
「ふふふっ......素敵な人なのね」
「右側だけ八重歯が見えて……」
「えっ?」
先生は、私の言葉に驚いていた。
「そんなに、驚くこと?八重歯」
先生は、驚いたかと思ったら、噴き出して笑った。
「私の旦那さんも、右側だけ八重歯があるから......
同じね」
そうだったんだ.....
それから、二人でくくくっと笑いあった。
やっぱ桜木先生って好きだな。
優しいし、可愛いし。
東京に行っちゃったら、
もう、桜木先生とは会えなくなっちゃうよね。
なんだか、さみしいな......
それから少し話してから、
先生は、バスで帰るから、
駅の前で別れた。
駐輪場に着き、
自転車を出そうと思っていたその時、
携帯が鳴った。
この音は、メール......
急いでもう一度自転車のスタンドを立てて、携帯を取り出すと、
知らないアドレスからで.......
まさか、これって........