俺様生徒会長
「分かった。じゃあ、僕の席に来てくれる?体育祭のしおりを見てみよう。勿論僕も行くから」


「あ、ありがとうございます!」


優しいなぁ、俺。


仕方ねえが、ここは霜川に任せるか。


どうせ何も起こらねえだろう。


「じゃあ、ちょっと待ってて。同じ生徒会のここで仕事している子にここを任せてくるから」


中学生は、本当すいませんと言って頭を下げた。


さて、霜川はどこだ?

……いた!


俺は声をかけた。


「おい、霜川。悪いんだが…」

「会長!水樹さんが…」

「は!?」


俺はすぐにグランドを見た。


葵を探していると、落ちそうな騎手がいた。


「え……もしかしてあれが…」


葵……?


顔が見えた。

間違いなかった。


俺は一目散に走った。


その時俺は何も考えていなかった。

この後のこととかも……何も…。

どうも俺は葵のこととなると冷静な判断ができなくなるらしい。



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