色なき美術館～かくれんぼ～

裏世界

目を覚ますと

さっきの場所とは裏腹に真っ黒な世界が広がっていた。

「一体何が起こったの？」

何かないかと辺りを見回すと突き当たりの壁に赤い何かがあった。
それを確認しようと近寄り私は絶句した。

「なっ、これ」

赤い字で何か書いてあった。

読んでみる。

『こんにちは萌衣ちゃん。ねぇ一緒にかくれんぼしようよ。この館の中に5人の私の仲間がいるの。その中の一人が鍵を持ってる。その子を3日以内に捕まえて鍵をもらってね♪3日以内に捕まえられなかったら』






　　　　　　　死ぬ

「何これ！探せってこと？」

とわいってもここはとてつもなく広いこのフロアだけでも体育館4つはあるだろうという広さ

それに扉もたくさんある

「とにかく探そう！」

まずは一番手前の部屋から探すことにした。

扉を開けると真っ白な部屋に入った。

「ﾌﾌｯ」

何やら不気味な笑い声とともに小さな少女が私の目の前を突っ切った。

「ちょっと待って！」

そういうと見知らぬ少女は口を真横に開きニヤリと笑う。そして薄れやがて消えた。

「なんだったんだろう？」

　　ガタン！

後ろから何かが落ちた音がした。振り返ると私の背後に首を吊って血だらけになった男の死体が転がっていた。

「きゃっ！！」

私はつい後ろに退いてしまった。

私ももしかしたら。この人たいに殺されるかもしれない。そう思うと寒気がして仕方ない

とにかくあの子を探さなくちゃ！

この部屋を出ようとした、そのとき…

　　　ｶﾞｼｯ

さっきの男が足を掴んできた。

私は咄嗟に身を捩りなんとか逃げ出そうとするが、離してくれない

「いや！離して！離してよ！」

藻掻く足が男の顔面に当たりそれ以降男はピタリと動かなくなった。