これは繋がりです

「え?」


「那菟は人間と狼の子供だからな。」

魁盗は凄く
深刻そうな顔をしてるけど


俺には事の重大さが
これっぽっちも伝わって来ない

ただ鼻の先に落ちる雪が冷たくて




「お前は狙われてるんだ。
皆貴重な種族の血を欲している」


「…わからない」



俺はとっさに立ち上がった

「俺は、そんな特別なものなんて
持ってない」



今まで平凡に皆と変わらずに
過ごしてきたはずだった


なのに、そんな突然に。


しかも俺のこの血のせいで
おばちゃんまで犠牲になるなんて

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