体育館12:25~私のみる景色~
これは、佐伯先輩と話すチャンスなんだよね?
それにしてもミナミ先輩のあの顔、私が佐伯先輩を好きなことを見抜いている表情だった。
……私ってそんなにわかりやすい?
じゃなくて、そんなことより昨日のこと謝らなきゃっ。
「佐伯先輩? その、昨日はあんな態度とってごめんなさい! すごく感じ悪かったですよね……」
思い出せば思い出すほど自己嫌悪におちいる。
だって、結構遅い時間だったし、寝る時間があるくらい待たせたってことでしょ?
なんで待っててくれたのはわからないけど、それでもみんなが帰ってしまった中待っていてくれたことがすごく嬉しかった。
体育祭終わったばかりで疲れてたはずなのにね。
佐伯先輩は相変わらず無言で、私のことをじっと見たまま動かない。
やっぱり昨日のこと、怒ってるのかな……。
頑張ってうつむかないように佐伯先輩の顔を見つめていたけれど、そろそろ限界かも。
何も言ってくれないし、表情冷たい気もするし。
頑張ろうって思うほど肩に力が入って、なかなかうまくいかない。
「あ、じゃあ、そろそろ私も慶ちゃん先輩たちの方に行きますね? 昨日はごめんなさい。それと、ありがとうございました……」
声が震えたけど、ちゃんと謝れた。
佐伯先輩はだんまりで、許してもらえたのかはわからないけど。
自分からこうやって話せただけでも成長したよね?
ここにいてもしょうがないし、慶ちゃん先輩のことも心配だからそろそろ行こう。