身代わり姫君の異世界恋綺譚
障子は開け放たれていた。

だが、2人を目にして真っ赤になる清雅。

なぜならば真白の後ろから抱きかかえるようにして座っていたからだ。

2人の甘い姿を見て清雅はドキッと心臓が音をたてた。

「あ、清雅っ!」

清雅の姿を目にして喜んだ真白だが、顔を真っ赤にして目をそらした清雅に慌てて紫鬼から離れた。

「ど、どうしたの?」

清雅の様子に真白も慌ててしまう。

「い、いや 紫鬼に用があって……」

「清雅、中へ入りなさい」

立ち上がった真白の後ろから紫鬼がにやりと笑っている。

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