身代わり姫君の異世界恋綺譚
紫鬼から清蘭を殺した後に自分も殺して欲しいと頼まれた時は驚いた。

真白のいない世界に未練はないと言った紫鬼殿。

自分と一緒に滅せれば静蘭の力も無くなり都から怨霊が去ると。

紫鬼の身体が消えるのは分かるが、真白の身体も消えたのは解せなかった。

しかし自分の知識からは何も答えが出てこなかった。

何も知らないで眠っている息子を見て不憫に思う。

しかし目の前に起こったことを見ていたものならば、正気ではいられなかっただろう。

清文は息子の身体を抱き上げると真白の部屋を後にした。

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