身代わり姫君の異世界恋綺譚
――また紫鬼様に激しく抱かれたいぞよ……。現世で紫鬼様はわらわの身体、心までも翻弄した。

しかし自分が物の怪になってしまった今、会うことは出来ない。

――早くあの娘の身体を手に入れなければ。あの娘はわらわの生まれ変わりなのじゃから。

琴姫の部屋を出た女房は、やはり姫の様子がおかしいと感じた。

――もしかして姫様は物の怪に……?物静かな琴姫様は夜になると、顔がきつくなるようだ。それに殿方を頻繁に招き入れている。そのような姫ではなかったのに……。

物の怪が一番活動しやすいのは夜。

女房のゾクッと背筋に寒気が走る。

――明日、陰陽師寮へ行き相談せねば。

女房は明日、陰陽師寮に相談に行こうと決めた。

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