身代わり姫君の異世界恋綺譚
「文(ふみ)でも書くのか?」

「文?」

「ここのおなごたちは恋文をしたためるものだ」

「こ、恋文ってラブレター?そ、そんなの書くわけないよ!」

真白は首をぶんぶん横に振って否定する。

「ラブレター? またわからない言葉を使う。まあ、良い 後で桔梗に文机と巻紙、ああそうだ。肝心な硯箱を持たそう」

「ありがとう。清雅」

――なんだかんだと言いつつも面倒見のいい清雅に感謝しなくちゃね。

清雅は約束して帰って行った。

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