他人の彼氏
怒りの矛先
「居候ちゃんは
どこに行っても
居候ちゃんなのね~」


と、楓さんは
なぜか私を見ながら
終始笑い


「居候ちゃんは
きっと私と運命の赤い糸で
結ばれてるのかも?」



と、意味不明な事まで言い出した所で


さやかさんが
すごい勢いで帰ってきたと思ったら

車の鍵を
壁に思い切り投げつけ、


「あっんの男
マジ、最悪っ!!」


そう言いながら
近くにあった雑誌を
再び壁に投げつけた。


「何、そんなキレてんの?」


楓さんが冷静に
さやかさんに聞くと


「あの最低男
ヤッてる最中に
他の女の名前言いやがった」



「は・・・?
最低男って・・・?
誰の事言ってんの?」



「大輔よ、大輔!
マジ最悪、あー腹立つ!」



「まーだ、あの男と
続いてたの!?」


楓さんが呆れたように
そう言うと、


「続いてないし。
ただのセフレ感覚だってば・・・」


「はいはい、ウソばっかり。
まだ諦めてなかったわけ?」


「うっさい!!
そういうんじゃないってば!」


何だか、険悪なムードになりつつある・・。



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