他人の彼氏
秘密の扉
その日以来、

黒崎伸治は毎日のように
私の部屋へ来ては


食事をし、
体を重ね合い、

時には、そのまま泊まっていくようになった。


そして、そんな日々が続くと

黒崎伸治の彼女も・・・



「しんちゃん、どうして
電話に出ないの?」


「忙しいから仕方ねぇだろ」


「そんな事言って
浮気してるんでしょ・・・」


「そう思うんなら
そうなんじゃねぇ?」


「何で・・・そんな言い方・・」


「はぁ・・また泣くか・・・」


「しんちゃんが・・・っ」


「あーはいはい、俺が悪いな」



隣から聞こえてくる
ケンカの声が

私の心に
重く圧し掛かって

それでも、

身を引く事ができない私は

きっと、ひどい女なんだと思う。
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