他人の彼氏

思い違い

そんな状況の中、


ガチャ・・・・・


「おっじゃま・・・って・・
私、ほんとに
お邪魔だったみたいね？」



玄関から丸見えの位置だっただけに

楓さんが玄関を開けたと同時に

そんな言葉が聞こえ、


とっさに、黒崎伸治を
突き飛ばしてしまった・・・


「いってぇ・・・」


「あ・・・ご、ごめ・・」


「あらあら、私
本当　お邪魔しちゃって
ごめんねー」


そう笑いながら
中に入って来ると、


「伸治、あんた
女泣かせちゃクズよ？クズ」


「んな事言ったって
勝手に泣いたんだろ。
つーか、ちゃんと
慰めたし？」


「そういう問題じゃないの！
泣かせた時点でアウトなんだってば。
そのままの流れで
あんたの事だから食っちゃうんでしょ？
で、また泣かせる結果になるんだからさー」


「そういうんじゃねぇって」


「どーだか・・・・？
居候ちゃん、
騙されちゃダメだからね？」


「変な事、こいつに言うなよ。」



そうなんだ・・・
やはり、黒崎伸治は　そういう男なのか・・・

そりゃ、こんだけ容姿も良ければ
モテないわけがないわけだし
薄々は分かってたけど、

またショック受けてしまってる自分がいて・・・