その男、小悪魔につき。【停滞中】



「お先にお疲れーっす。」


「お疲れ様です!」


それからオフィスに戻ってからは、真面目に仕事を教え……といっても視線を感じまくって私の方が集中しきれず……


残業に至る……。



一人また一人と帰っていく社員。



「よし、やろう。」



今抱えている仕事はもう企画決定は終え、これから予算やスケジュールの確認し、その後撮影に入る。


今回はターゲット層が20代から30代女性の人気化粧品会社のグロスのcmだ。


起用されたモデルさんは元々ファンだったので、余計にやる気が入る。






「(終わった~。)」


疲れて伸びをすると、後ろからオフィスの扉が開く音がした。


「あれ?ちひ、じゃなくて……櫻井くん帰ったんじゃ……?」


そのまま私に近付いて、デスクにの上に下にあるカフェのコーヒーが置かれた。


「あ、ありがとう。」


「お疲れ様です。ちょっとやることあって前通ったら彩月さんがいたから」



ふぅ 、一息吐いてコーヒーを飲むと心がすっかり温まる。



「こっちこそ今日はお疲れ様!お昼大変だったでしょ?」


隣の真緒の席に腰を下ろし、コーヒーを飲む千尋くんにニタリと微笑みながら言った。


ランチタイムになるやいなや、まるで高校生にでも戻ったかのように千尋くんに女子社員が群がっていたのだ。


< 50 / 110 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop