我等オカ研特捜部
 放課後掃除当番で遅れてオカ研秘密基地に来た谷口は自信満々に調べた成果を話し出した。

谷口
「驚いたよ。黒だよどす黒い程に、これは間違いなくヤバい」
 
 谷口曰く地図で調べるとその箇所は空白となっており、衛星写真では木が繁っているとの事だった。
 
 ネットの検索にも何も引っ掛からなかったという。

小山
「それだけ?」

谷口
「いやいや、その辺りは昔鬼の親子が徘徊していたそうだ」

小山
「それで?」

谷口
「詳しい事は俺のじいちゃんも知らないって」

小山
「だから?」

荒木
「隊長のじいちゃんは歩くウィキーちゃんって呼ばれてるんだぞ!」
 
 荒木は持っていたお菓子を食べていた。

小山
「で?」

谷口
「怪しいだろ!

 入り口も無い、地図にも無い!

 まるでこの基地みたいに切り離された空間に親子の鬼伝説。
 
 これはヤバいぞ、何がヤバいって対抗手段が思いつかない!

 それでも…」

荒木
「出るぞ出るぞー!」

小山
「何が?」

荒木
「邪魔すんな!隊長の決め台詞だよ」

谷口
「それでも俺に逃げ切れないオカルトは無い!」

小山
「逃げるの?」

谷口
「ぶつかってどうする、死ぬぞ?
 
 オカルトをなめるな!
 
 何でも逃げ道を模索するのが我々オカルト研究会特捜部だ!
 
 ゼロ、その柿ピーピーをよこせ」

 谷口は荒木の持つお菓子に目を着けた。

 オカキとピーナッツの二種類入った商品だ。

荒木
「嫌だよ、俺へのお供え物なんだよ。

 母ちゃんには可愛がられて崇拝されてんだよ。

 自分で買え」

谷口
「食わないから、柿ピーピーのピーピーだけよこせ後で返す」

荒木
「これはおかきとピーナッツの割合が全てなんだよ」

谷口
「鬼は豆に弱いんだよ、貸せ!
 
 現地調査に行くんだよ」

小山
「どーでもいいけどお腹壊しそうなネーミングのお菓子やな」

 谷口が荒木のお菓子を取り上げ食べながら話し続けた。

 荒木は既に新しいお菓子を出していた。

谷口
「あんたにコードネームを考えてきた」

小山
「嫌」

谷口
「嫌じゃない」

小山
「嫌だって」

荒木
「お前の為だって」

小山
「だからいややて」

谷口
「名前を知られたら不味いんだよ妖怪の類いは」

小山
「変な名前で呼ばれてるの知り合い見られる方がヤバいって」

谷口
「ダメだって、お前は今日からエースだ!
 
 我等オカ研のホープにしてアイドルのエースだ!」

荒木
「悔しいが、良い名前だ。
 
 大切にしろよ?エース」

小山
「いいえ私は小山です」

 アイドルってのは悪い気がしなかった。

谷口
「行くぞ!ゼロ!エース!」

荒木
「えいえいおー!」
 
 荒木は定規を腰から抜き天に掲げた。

小山
「私は小山と申します」
 


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