我等オカ研特捜部
 彼等の死因は聞くべき事じゃ無かったかも知れなかったが、どうしても聞きたかった。
 
 そうすれば可愛そうに思い、彼等を許せる気がしたからだ。

谷口
「ほれ、ここ来る時フェンス張ってあるだろ?」

荒木
「この下でボコボコにされたんだよ」

谷口
「ほんで逃げようと思って外壁を登って外に逃げたんだよ」

荒木
「不幸にもそこにトラック走ってきて」

小山
「痛かった?」

谷口
「まーね」

荒木
「俺は死んだって気づかない位の即死だった」

谷口
「そしたら体がふわ~ってなってこの場所見つけたんだ」

小山
「軽いわね」

谷口
「8年も前だぜ?
 
 お前8年前の嫌な事って結構忘れてるだろ?」

荒木
「俺ら実は先輩だからな?」

小山
「じゃあ最後に」

谷口
「何でも聞いてくれよ、罪滅ぼしにはならないけど」

小山
「私といた2年間楽しかった?」

荒木
「楽しすぎて危うく何回か成仏仕掛けたよ」

谷口
「寂しくなるよ、もうこんな面白い後輩は出来ないだろうし」

荒木
「本当は幽霊って言ったら気味悪がられるんじゃないかって、だから…」

谷口
「怖かったんだ。
 
 言ったら三人の面白い生活が終わるんじゃないかって、

 初めて会った時は冷静を装うのに必死だったよ。

 俺があの時言ってたら…

 ごめんな?」

小山
「じゃあお詫びに命令何でも一個だけ聞く?」

荒木
「魔法の精じゃないんだぞ?」

谷口
「まあ言ってみろよ」

小山
「これからは先輩、後輩無く三人友達でいてくれる?」

谷口
「……エース」

荒木
「あっヤバいヤバい川とハナバタケが見える」

 私は荒木を殴った。

 荒木は鼻血を流しながら「今のは助かった」と言った。

 そして私ははっと思い出した。

小山
「銭湯行った時幽霊になって私の裸見た?」

荒木
「しまったー!」
 
 荒木は泣きながら両手で地面を叩いた。

谷口
「いやー良かった。
 
 胸のつかえが取れたよ」

 その後私は彼らとあの時はどうしたこうしたで盛り上がってしまい。

 また元の関係に戻った。

 しかし、卒業間近の今になって大変重要な事に気づいた。
 
 私、こいつらとばっかり遊んで
 
 高校での三年間恋してないや

 正に『最大の事件』である。
< 51 / 52 >

この作品をシェア

pagetop