天然王子様に振り回されて
千秋先輩『納得、いかない』って・・・。



困った私がお父さんを見れば。





お父さんはニコッと笑って。




「・・・ところで。

羽依と千秋君の出会いって、なんなんだい?」






話を変えてくれた。







千秋先輩は、相手が私のお父さんだからか。


渋々、というように、話し始めてくれた。





お父さん、ありがとー!!!








「羽依とは、入学式の日に会ったんです。」


「へぇ、羽依、なんかやらかしてたとか?」


お父さんの言葉に、うっとつまった。




ず、図星・・・・・・!!!




「はい。遅刻したとかで・・・迷子になってました。」


「おや。羽依、寝坊でもしたのか?」


「違う!すべてはあのことのせいなんだっ!!!」




私が叫べば、お父さんと千秋先輩が首をかしげた。





「「あのこと?」」






茜はあのことがなんであるかを知っているから、

あくびをした。



お母さんは・・・曖昧な笑みを浮かべていた。







そう。全ては。







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