天然王子様に振り回されて
茜は親友で、そんなんじゃないって・・・。

というか、茜女だし。



「修羅場か・・・。若いってのは、凄いなぁ。」


ちょ、お父さんまで何しみじみ言っちゃってんの!?






「・・・・やるわけ?石原。」


「やるに決まってんだろ!三木!」




え、何やるのさ。


というか、本当に修羅場っぽくなってない?





「「羽依!!!」」


「ひゃい!?」



突然呼ばれたから、変な声を出しちゃった・・・。


けれど、私の変な声にはノーコメントで、2人は言った。





「「羽依、どっちが好き?」」





「・・・・・・・・・・・は?」



思わずあんぐりと口を開けてしまった。




「何言ってんの?」


「「だから、どっちが好きかって。」」



声、綺麗にハモりますねー。


じゃなくて。





「どっちって・・・・・・私は、どっちも好きだよ?」




私がそう言って微笑めば。








「・・・・・あー・・・。やっぱそうなるか。」


茜がしょうがない、というように、笑って言った。




「納得、いかない。」


千秋先輩は、またブスッとした。








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