声
叶はピタリと足を止める。
「あのさ、毎回いきなり止まるの止めてく…」
「こ……れ、スマホ……」
沖田に手を引かれ歩いていた叶の足に当たったのはこの時代で叶以外持っている筈のない物。
しゃがみ込み、誰の物が分からないスマホを拾い上げる。
ー私の他にも誰かタイムスリップしたってこと?ー
真っ黒なスマートフォンに同じく黒いブック型のカバーがしてあった。
「それ、君の持ってる珍妙なのと同じ?」
「みたいだな。なあ、叶、本気で話してくれねえか?」
ー沖田さんはともかく、原田さんになら話せるかもしれないー
そろそろ隠し通すのも無理だと思い始めていた叶。
ー私が本当にタイムスリップしたのか確かめるためにも、このスマホの持ち主を探したいしー
ーけど、新選組に戻るのは絶対イヤ!ー
「あの、本当にお話しします。お二人になら。ただ、あそのに戻るのは……別の場所でお話しできませんか?」
叶の申し出に沖田と原田は顔を見合わせる。
少しの沈黙の後、沖田が「いいよ。」と言い、再び叶の手を取り、歩き出した。
「あのさ、毎回いきなり止まるの止めてく…」
「こ……れ、スマホ……」
沖田に手を引かれ歩いていた叶の足に当たったのはこの時代で叶以外持っている筈のない物。
しゃがみ込み、誰の物が分からないスマホを拾い上げる。
ー私の他にも誰かタイムスリップしたってこと?ー
真っ黒なスマートフォンに同じく黒いブック型のカバーがしてあった。
「それ、君の持ってる珍妙なのと同じ?」
「みたいだな。なあ、叶、本気で話してくれねえか?」
ー沖田さんはともかく、原田さんになら話せるかもしれないー
そろそろ隠し通すのも無理だと思い始めていた叶。
ー私が本当にタイムスリップしたのか確かめるためにも、このスマホの持ち主を探したいしー
ーけど、新選組に戻るのは絶対イヤ!ー
「あの、本当にお話しします。お二人になら。ただ、あそのに戻るのは……別の場所でお話しできませんか?」
叶の申し出に沖田と原田は顔を見合わせる。
少しの沈黙の後、沖田が「いいよ。」と言い、再び叶の手を取り、歩き出した。