生徒会の恋愛事情

返事



夏休みも前半が終わろうとしていた。


夏休みは授業がない分、多くの時間を生徒会に費やした。


華羅お姉ちゃんがいないせいもあるのかもしれない。


華羅お姉ちゃんは2年生で、生徒会の中心であるから、あたしなんかよりも色んな仕事をしているのは分かっていた。


でも正直、華羅お姉ちゃん一人いないだけで、仕事の量は結構違ってくる。


華羅お姉ちゃんも生徒会は1年目なはずなのに、こんなに多くの事を任されて、そして熟しているんだって思うと、改めて尊敬する。


それでも、華羅お姉ちゃんは今、海外で1人で頑張っている。


華羅お姉ちゃんに心配かけたくないし、やっぱり行かない方が良かったって思ってほしくないから、頑張らなきゃ。


辛い時もあるけど、そんな想いであたしも毎日頑張っていた。


「皆さん、今日もお疲れ様でした。」


今日の生徒会はいつもより少し早く終わった。


明日から合宿だ。


かなり楽しみにしている。


香里奈先輩や小百合先輩と同じ部屋で寝泊まりして、ご飯は皆で作って食べるんだって。


で、時間が取れたら皆で天体観測しようって弥先輩が言っていた。


遊びに行くんじゃないけど、なんかワクワクする。


あたしは明日の事を考えると、とても幸せだった。



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