生徒会の恋愛事情


「神崎。
神崎が他人よりも早く大人にならないといけないのは分かってる。
だから今まで他の子よりも勉強してきたし、この学校生活だって世界を統べるための練習とか言われて入学したんだと思う。
でもさ、子供の神崎は何処に行ったのよ。」


「…僕なんてまだまだ子供ですよ。」


そう、全く大人じゃない。


生徒会の仲間を…大事な人を沢山傷つけて、守れなくて。


その事実にイライラして、でも何も自分じゃ出来なくて。


…情けない。


「子供なら言いたい事あれば言いなよ。
他の子と違って高校卒業したら絶対に子供じゃいられないんだから。
高校生のうちに、子供を満喫しときなさい。
ってわけで、あたしに対して思ってることはとりあえず全部言ってから帰りなさい。」


ああ、そうか。


僕はやっと先生が言いたい事が理解出来た。


負い目もあるけど、僕を甘やかしてくれてるわけだ。


ずっとそうだったんだ、多分。


「長いくなりますけどいいですか?」


「いいよ。
誰も来ないだろうから。」



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