生徒会の恋愛事情


「弥先輩のお知り合いなんですよね?
それなら、弥先輩から聞いたら方が早いんじゃないですか?」


「聞いて、興味を持ったから直接会おうと思ったんですよ。
…こちらから一つ伺いたいんですが、よろしいですか?」


「どうぞ。」


「神崎弥と私の関係は何だと思いますか?
勘で構いません。」


「貴方と弥先輩の関係…?」


弥先輩の知り合いのお嬢様…今はこれしか分かっていない。


あとは…弥先輩があたしの話をこの子にしているっていう事だ。


…ただのお友達とは思えない。


弥先輩は、あたしと付き合っている事を隠したがっている…それなのにあたしの存在を…


まさか…許嫁?


お金持ちの世界ってよく分からないけど、凄い情報網とかあるから、隠してもばれるのかも。


桜ノ宮絵恋さん…


うん?桜ノ宮って確か…


あたしは弥先輩の家に行った時の事を思い出す。


『その従妹は今海外にいるから、この部屋は空き部屋状態。』
『さっき言ってた従妹なんだけど、苗字が桜ノ宮って言って…』


そうだ…桜ノ宮ブランドの…っていう事は…


「弥先輩の従妹ですか?」


「そう思われた理由は?」


「前に弥先輩の家に行った時に聞いたんです。
従妹がいるって。
それで…その従妹は桜ノ宮ブランドの人だって聞いたのを思い出して。」


それに思ったんだ。


もし許嫁がいるなら、弥先輩は絶対にあたしに告白していない。



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