We are somehow connected with each other.
―甲斐 征志郎―

輝一の会社への商談兼結婚祝いに来たが…リアが出掛けたいと言って譲らず…。仕方なく輝一に了解を得て連れていく事にした。

「確か輝一の第一秘書が妻だったか」
「東雲初音さんって言えば有名だよ。敏腕美人秘書でね」
「初音さんて言うんだ?」
「輝一には勿体無い美人だよ。秘書の鑑だね」
「井原、お前も見習え」
「はいはい。さて到着だな」

井原の運転で及川商事の正面に付けると、そこには二人の社員が立っていた。

「KAIコーポレーションの甲斐社長のお車でよろしいですか?」
「ああ」
「副社長第二秘書の沢木と申します。お車はお預かりします」

第二秘書…随分若い男だな…。ドアを開けられてリアを気にしながら降りるともう一人、女の社員が。

「第一秘書の東雲と申します。副社長室にご案内致します」

リアは呆然と見上げていた。確かに美人と称されても納得が出来るだけの美貌を備えている。
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