ただ、名前を呼んで

『やめる』とも『やめない』とも答えないで、僕はオムライスを食べ進める。

祖母の美味しいオムライスが冷めたら勿体ない。

食事を終え、自分の食器を片付けると真っ直ぐ自室に向かう。

祖父に反抗する気などない。だけど、納得行かないんだ。

自分の母親に会いに行くだけなのに、許可が要るなんておかしい。

祖父が僕を心配してくれているのは分かる。

だけどゴメン。
僕はきっと明日も会いに行ってしまう。
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