無愛想な彼に胸キュン中
「な・が・れー♪」
全校生徒が文化祭準備をしているなか、
1人ベランダでサボる俺を呼ぶ声。
「うざいんだけど、お前」
声の主はもちろん、類。
「うざいってなに。俺へのほめ言葉?」
「……本当おめでたいやつだな」
ポジティブな性格、むしろ感心するから。
はぁ、とため息をついてグラウンドを見る。
グラウンドには生徒が何人かいて、
せわしなく働いている。
まじ、暑いんだけど。
俺は勘弁だな、こんな炎天下のなかグラウンドなんて。
クラスのやつらも教室で作業をしてるけど、
もちろん手伝うつもりもない。