無愛想な彼に胸キュン中
あぁ、本当にダルい。
いったいいつまで続くかな、これ。
早く来た意味まったくねぇー。
はぁ、と2度目のため息をついた俺に聞こえた声。
「ちょっと!あんたたちいい加減にしなさいよ!」
……なんだ?
それは俺の救世主らしく。
お世辞にも可愛いとは言えないが、
凛として通った声の方を見る。
そこには、毛先がカールした
背中まである黒髪に、白い肌。
大きな瞳の、俺から見ても
いわゆる“美人”の女が立っていた。